研究テーマ


ブラックホール、高エネルギー宇宙物理学、情報数理科学

研究概要


現在、主に次の3つの研究に取り組んでいます。

1. ブラックホールの存在の検証

ブラックホールは、アインシュタインの一般相対性理論により存在する可能性が示された、その内部からは光さえも出て来られなくなる特殊な天体です。ブラックホールらしい天体のX線観測データを用いてその特徴を詳細に調べ、そのような不思議な特徴を持つブラックホールが本当にあるのかどうかを調べています。
(下図は、「ぎんが」衛星が観測した、ブラックホール候補天体 白鳥座X-1星からのX線の強度変化の様子。)

2. 宇宙X線データベースの構築

国際宇宙ステーションに搭載予定の全天X線監視装置 MAXI のデータ処理装置のソフトウェア開発を JAXA をはじめとする他の研究機関とともに行なっています。特に当研究室では、飛来してきたX線光子1つ1つを保存する世界初のX線光子データベースの開発に取り組んでいます。

3. 3次元X線顕微鏡の開発

X線宇宙観測に用いられる「スダレコリメータ」を応用した、空間3次元の位置情報と時間、そしてX線エネルギーをも同時に取得できるX線顕微鏡の開発を行なっています。脳の活動の研究やプラズマ計測での利用を考えています。